大阪弁は言葉で人を触りにくる。

日本語学者の尾上圭介氏が著書『大阪ことば学』の中で述べているのですが、「おっちゃん、いてるか」と訊かれたら「いてる、いてる」と語を重ねる。「一回だけではあいそがないという気持ちが働く」から と。

そう言えば私が札幌へ来て間もない頃、頂き物のお礼に電話をかけた相手さんが「なあーんもだ」とおっしゃり、「だ」という断定の言葉にどう返事してよいか戸惑ったことを思い出す。 大阪弁では、あいそのない断定語はほぼ使わない。

「なあーんもだ」を大阪弁に訳すと「なんでもあらへん、気に入ってもろたら嬉しいねんけど」となる。 相手さんへのありがとうに「嬉しいねんと(念)」までつける気遣いよう。

そんな私も札幌へ来て40年近くが経ち、そこそこのネイティブ札幌ことばになってきました。 たまに塾で「なんでこれを覚えへんねん。 覚える努力は自分でせなあかんやろ」と生徒たちへ完璧大阪弁のときもありますが(笑)。


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